Beta Analyticは通常レベルの14C年代測定研究所であり、原子力発電所、商業用または医療用原子炉、産業/医療廃棄物処分場の近く、または排水区域内から収集された水サンプルは受理できません。また、生物医学的または人工的にラベル付けされた14Cを使用したもの、もしくは、前述のC14を使用する研究室または地域で保管または処理したサンプルは受理いたしません。
水が何らかの形で核実験起源放射性炭素のピークレベル(〜200 pMC / 2.0 F14C)を超える14C活性に高めた可能性があると疑われる場合は、測定のためにサンプルを送らないでください。200 pMCを超える活性の水サンプルを測定した場合、他のサンプルに必要なクリーンアップ、機器の交換、および重複分析に関連する膨大なコストがかかります。前述費用は数万ドル(もしくはそれ以上)に達する可能性があり、この費用はサンプルを送付した方にコストを請求いたします。
Beta Analyticでは水銀(mercuric chloride, HgCl2)またはアジ化ナトリウム(sodium azide, NaN3)を添加した水の試料はお引き受けしておりません
サンプルにNaOHまたはその他のアルカリ化学物質が追加されたサンプルは受け付けていません。これは、SrCO3 / BaCO3沈殿法に必要なステップでしたが、当社の研究室で使用されているガスストリップ法とは互換性がありません。
Beta Analytic では現在地下水の放射性炭素年代測定の際、 酸素安定同位体(18O)と水素安定同位体(dD) の測定を無料でご提供できます。d18O および d2Hの分析法は、安定同位体質量分析(IRMS)およびキャビティリングダウン分光法(CRDS)です。 お見積りはこちらから
1. 抗口から水を採取してください。
2. 抗口/栓から水を採取を開始する前に、帯水層の水を採取できるよう、十分な時間水を流してください。井戸の深さに応じて、この作業に数分以上かかる場合があります。
3. 井戸の水でボトルの内部を完全に洗い流し、内容物を捨ててから再充填します。
4. ボトルのヘッドスペースはできる限り少なくしてください。ただし、ボトルの首の部分は空のままにして、輸送中に膨張しても問題ないようにしてください。
5. キャップ/ボトルのジョイントの周りにテープシールを貼って、水からのCO2の交換や損失を防いでください。
– 試料ボトルのマーキングは後で失われないよう適切に行ってください。
– 可能であれば採水時 pH を測定しお知らせください(必ずしも必要ではありません)
– 冷蔵する必要はありません。
– 濁った水のサンプルの場合、サンプルを提出する前に、0.7ミクロンのガラス繊維ろ紙でろ過し、すべてのデブリを除去する必要があります。
– 薬品などは添加しないでください。
丈夫な箱をご用意いただき、採水ボトルを直接入れるのではなく1本ずつ厚手のプラスチックバッグに入れて密封してから箱に入れていただくことをお薦めします。
そうすることによって、万が一ボトルが破損した場合にも外箱の損傷を避けることができます。
地下水の放射性炭素分析は、帯水層の汚染、過剰揚水を予防するためのモニタリングツールとして利用できる可能性があります。 理論的なモデルおよび化学分析などによる汚染が起きた後のデータを用いた解析とは違い、将来の地下水の運用方法を検討するための実証的なデータを提供することができます。
放射性炭素年代と従来の水文学的データや化学分析によるデータと併せて検討することによって、より地下水の監視を強化することが可能です。 地下水の放射性炭素年代は、複数地点での観測もしくは時間を追った連続的な観測が最も効果的です。 その際、結果を絶対年代として捉えるのではなく相対年代として、その変化を捉えることが重要です。
複数地点での観測データ(みかけ放射性炭素年代)は涵養域からの距離、採水深度によって変化しますが、地下水流動を把握し過剰揚水を裏付けることに貢献できます。
個々の井戸を数か月置きに観測し、みかけ放射性炭素年代の経時変化を追うことによって、観測対象の帯水層に他の帯水層からの混入がないかを検討することが可能です。 観測過程でみかけ年代が若くシフトする場合は、より浅い帯水層から新しい地下水を引き込んでいる可能性があります。 放射性炭素年代による地下水のモニタリングは、地下水の汚染を未然に防ぐための強力なツールのひとつとなりえます。
地下水の放射性炭素年代測定 についてもっと読む
参照資料:
1. Secular change of stable carbon isotopic ratio in groundwater samples during their storage in laboratory, Takahashi H., Handa, H., Minami, M., Aramaki T., Nakamura, T., Japan Geoscience Union Meeting 2015.
ボロン、 鉛 もしくは ストロンチウム同位体比分析に興味がおありですか? www.isobarscience.com. をご訪問ください
Beta Analytic ウェビナー(Webセミナー)
Beta Analytic ウェビナー(Webセミナー) #1 – 同位体の初歩:同位体分析に関する基礎知識
最終更新:2024年3月