注記 – 料金には、品質管理レポート、適応可能な場合は暦年代較正、既出結果への24/7アクセス、測定保留に係る経費が含まれています。 お見積りはこちらから
試料の前処理 – 調査の目的に応じた最適な試料の選択と 前処理 を行うためにいつでもご連絡ください。 試料の前処理後、弊社からのご連絡のお約束も歓迎いたします。
土器片をお送りいただき、こちらで年代測定用の付着物を採取した後、土器片をお返しすることも歓迎いたします。 その際はそのむねデータシートに記載していただくようお願いいたします。 特にご指示が無い場合は年代測定が終了した後、土器片は廃棄いたします。 試料の返却にいての一般的な事項は 試料の保管と余剰試料の返却について のページをご参照ください。
1- 土器内側表面に付着した炭化食物残渣を測定
土器の内側表面に付着した炭化食物残渣は土器が使用された最後の年代にもっとも近い可能性があるので一番のお薦めです。
一般的にスス状の物質よりも、小さくともある程度のかたまりの状態のものを採取する必要があります。 採取したものがスス状であったり、非常に薄い場合は、上層部の堆積物や地下水中の二次的な炭素の混入の可能性のあるフミン酸を除去するためのアルカリ洗浄が困難または不可能な場合があります。
2- 土器に付着した”バルク有機物”の測定
土器の内側から炭化食物残渣を採取できない場合は、土器に付着した ”バルク有機物” を測定するのが2番目の選択肢です。 ”バルク有機物”は、粘土、混和材など土器の使用中から埋蔵中において土器に付随するすべての有機物を意味します。
”バルク有機物” の年代は、有機物が土器の使用年代と同時代であれば比較的正確な年代、もしくは”最小年代” (少なくとも得られたC14年代より若くはない)を得られます。 フミン酸の移動のため二次的な若い炭素が測定対象の有機物に混入した場合は、土器の使用年代より若いC14年代値となります。
3- 抽出可能な焼き戻しした物質(tempering agents)の年代測定
有機物が炭化している場合、あるいは燃焼の際の温度が焼失を引き起こす程高温ではない場合に、焼き戻しした有機物(organic tempering agents)の測定が可能です。
貝殻の気化は燃焼の温度が摂氏600度以下の場合影響を受けることはありません。温度が摂氏600度を超えた場合は、炭酸塩は分離され、二酸化炭素(CO2)として炭素を排出します。冷却の際、そこにあるCO2から炭酸塩が再形成されます。このCO2がオリジナルのCO2である場合は、貝殻の炭素の内容に影響はありません。しかしながら泥からCO2が取り込まれた場合は、再形成された炭酸塩は泥の年代を反映します。もし泥が燃焼の時よりも古いものだった場合は、炭酸塩の年代は同様に燃焼の時よりも古くなります。もしCO2が燃料から取り込まれた場合は、貝殻の年代は燃料の年代を反映します。またこうした場合は、再形成された炭酸塩の均一性を考慮しなくてはなりません。複数のCO2源から異なるフラグメント(断片)が形成されている可能性があります。
注記 – もし土器付着物の年代測定についてご不明な点がありましたら試料の送付前にご連絡ください。
再生時間: 1 分, 52 秒
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放射性炭素年代測定 では新しい炭素(またはC14濃度が高い)炭素の混入が年代を新しくする大きなバイアスとなります。 いっぽう古い炭素(またはC14濃度が低い)炭素の混入に関しては新しい炭素の混入ほどの大きな影響がありあません。
しっかりとした厚みのある炭化残渣もしくはススを土器から胎土が混じることなく採取することができれば年代測定が可能です。 アルカリ処理を行うことができるかどうかは残渣、ススの強度によります。
土器の使用年代との関係は残渣、ススの起源に依存します。もし海洋性の食物の煮炊きなどに使用されたとすると正確な年代決定のためには”リザーバー効果”の補正が必要となります。 また、古木や木の古い部分(土器使用年代に対して)が燃焼に用いられたとすると、使用年代より古い結果となることが予想されます。
放射性炭素年代は、測定対象となる物質が最後にCO2と交換した時を示します。 木では、年輪の一番外側、小枝、種実などの年代に相当します。 例えば200年の樹齢のある木の年輪の年代は一番外側と一番中心では200年の年代差があるということになります。 よって年代の正確さは、燃焼に用いられた木がもともと木のどの部分であったかとうこととも関係します。 もちろん人工の汚染物質の混入も年代に影響を与えます。
最終更新: 2022年10月